RoomKids×パ技ラボ「Magnetic Sea」について
こんにちは、RoomKidsの岡本です。
僕たちRoomKidsは普段日本中のアートイベントなどを中心に活動しています。今回は「光の演出やデバイスなどであれば属性が近いんじゃないか」ということで、ジャグリング周りのテックを追求するパ技ラボさんとコラボレーションで作品を作らせていただきました。その結果できたのがこの「Magnetic Sea」という作品なのですが、場所と時間の関係上、今回は後半部分だけを上演させていただきます。
(この写真は今回やらない前半部分、、、扇風機やVHSテープといった古めかしいものと「普段と違うけどなんか面白さを感じる」ように関わることを目指しました。)
パフォーマー、作品紹介ということでこのように筆を取らせていただきましたが何を話せばいいかわかりませんので、制作開始時の楽しかった話をお話しさせていただきます。
まず最初にメンバー全員を集めて行ったのですが、好き放題なアイデアが出るわ出るわでめちゃくちゃ楽しかったです。(中西君が「トイレの手を乾かすやつをいっぱい並べてジャグリングっぽく空気を出す」と言い出した時は僕は一体こいつらをどうまとめたらいいんだ、と思いました。)パ技ラボさんとのコラボということで、映像をギュンギュン出したりライトがブンブン動いたり、そんなのになるんだろうなあと思っていたら、最終的にできたMagnetic Seaはそんなにメカメカしいものではなく、意外にも、しっとりと記憶に触れるような作品に仕上がりました。
そうなったのは僕たちの「ジャグリング観」が近いからなのだと思います。
というのも、RoomKidsとパ技ラボのメンバーには「ものを通常とは少し違う使い方をして、その上で何かしら新しい性質や風景を引き出せているものがジャグリングだ」という共通認識が少なからずあったように思います。そしてそこで出た行為は決して技巧にとどまらず、滑稽だったり、さみしかったり、何か「グッとくる感情」と密接に切り離せない要素を含んでいました。(「大量のゲームボーイが舞台上で光ってオープニングとかどうだろう?」などと言う案も出ました。)技巧より風景、その偏りははっきりと認めるところですし、それに異を唱える方がいらっしゃるのも承知です。僕たちのスタンスは異なるスタンスを否定するものではありません、僕も超絶なジャグリングは見ていてとてもスカッとします。ただ僕たちがより惹かれたジャグリングの側面はその「風景を生み出せる手段である」というだけなのです。
(ぜひ引いたりよったり、いろんな視点で見てみてください。その視点がどうして気持ちいいのかもぜひ考えてみてください。)
僕たちRoomKidsの作品は、もはや「ジャグリング」と紹介すると少し戸惑われてしまうような作品になってきているとは思います。(それも新しい側面を発掘できていることだと喜ばしく受け止めています。)ただ、それでも僕たちの考えの中心と根源は明確に「ジャグリング」を考えてきた結果なのだと思っています。
今回の秘密基地ですが、これほどたくさんの「ジャグリング観」を並べた舞台もそうはないと思います。好みのもの、好みじゃなかったもの、たくさんのジャグリング観に触れることは、きっと皆様ご自身のジャグリング観(ひょっとするとパフォーマンス観や表現観かもしれません)を進化させることに強く繋がっているはずです。
そんな中で僕たちの作品を見て、ジャグリングというものの定義を考えてみてくれてもよいし、技術に関係なく風景としてみてくれてもいい、また、今回メインで使用する「ビデオテープ」について思いを馳せてくれてもいい。青色って綺麗だな・・・とかでもいい。正解は用意していませんが、そんな風に何かを感じ取ってくれるような風景を作ることができたら。そして、ジャグリングが風景を生み出せる手段であると言う可能性が感じてくれる仲間が一人でも増えると嬉しいなと思っています。
『秘密基地vol.10』(11/14-17)
2019年11月公演情報
Juggling Unit ピントクル主催 オムニバス公演『秘密基地vol.10』
【秘密基地とは】
Juggling Unit ピントクルが運営する「ジャグリングの新たな魅力を開拓する」をテーマにしたオムニバス舞台公演。各団体5~20分程度のジャグリング作品を上演する。
競技スポーツ、舞台芸術、メディア・アートなど多様な幅をみせる現在のジャグリングシーン。それら複数の流れを劇場という空間で繋げ、「する、見る、考える」ことでジャグリング文化の創造を目指す。
【日程】
2019年
11/14(木) 19:00~
11/15(金) 19:00~
11/16(土) 13:00~(※)/19:00~
11/17(日) 11:00~/16:00~
※公演終了後、1時間程度のワークショップあり
ワークショップ情報はこちら
受付開始:開演の40分前
開場:開演の30分前
【出演者】
aube
鈴木仁
田中謙伍
恒吉優紀(※)
中西みみず
focus(※)
福井裕孝
Room Kids & パ技ラボ
山下陽一郎(※)
山村佑理
※一部日程のみ出演
11/14 恒吉優紀
11/15 山下陽一郎
11/16,17 focus
演者紹介ページはこちら
【会場】
こまばアゴラ劇場(東京)
目黒区駒場1-11-13
公式サイト
【予約】
予約はこちらから
https://forms.gle/iK5gcfYBKh4trXaL8
【料金】
大人 3,000円
学生 2,000円
リピート割引 各種1,000円引き
※学生料金について
学生の対象になる方は高校生以下、大学生または専門学生、大学院生です。
受付にて学生であることを証明できるもの(学生証など)をご提示ください。
※リピート料金ついて
2回目以降の観覧におきましては、リピート料金にて観覧することが可能です。
予約フォームの備考にて、リピートであることを明記し、当日の受付にてチケットの半券をご提示ください。
【スタッフ】
舞台監督: 葛川友理
音響: 道野友希菜
照明: 渡辺佳奈、斎藤 浩一郎
宣伝美術: mk(Flow Art Circle LateR)
制作: 新原伶、松前健司
MC とみさこ
主催: Juggling Unit ピントクル
提携: (有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
協力: 浄土複合